南魚沼で職員自ら田植え 体験と学び溢れる農業研修「MTM48」

2019.06.13

#イベント

MTM48

どろんこ会グループの子どもたちが園で食べているお米は一部の園を除き、新潟県南魚沼で自分たちで育てている「どろんこ米(こしひかり)」です。毎年、南魚沼の田んぼで米作り体験ツアーを行っており、ツアーは子ども向け、親子向けなど合わせて合計5種類8ツアーあります(2019年現在)。そのうち、今回お伝えするのは、「南魚沼 田んぼ 見守りたい(MTM48)」と名付けられたどろんこ会グループ職員たちの農業研修です。

今年のMTM48の活動は、5月25、26日に田植えが行われました。当日の様子や活動に対する想いを職員3人に聞きました。

今年の参加者は44名!参加希望者は年々増加中

MTMの様子
田植え当日は快晴!

MTM48の活動は、今年で4年目を迎えます。子どもたちに教えるのに、まずは職員である自分たちが体験し、子どもたちの田んぼを一緒に見守りたい、という考えから始まったこの活動。農業研修と銘打っていますが、職員の参加は自由。しかし、年々参加者が増加し、今回の田植えには総勢44名が集まりました。自己負担で家族同伴での参加も可能なため、一家で参加する職員も年々増えています。

田植え当日の南魚沼は快晴。夏を先取りしたかの陽気で、少し暑すぎるくらいの陽気でした。これまでは苗を手植えするのみの体験でしたが、今年は前準備から体験を実施。「ガジ」と呼ばれる大きな木の道具で苦労しながら線を引き、ひとつずつ丁寧に苗を手植えしました。

座学の研修では得られない体験・学びが盛りだくさん

今回は、MTM48の活動開始当初から運営に携わる板橋仲町どろんこ保育園の川上さん、参加者から運営側に回った本部職員の近藤さん、初年度から活動に家族で参加し続けている人事部の石川さんに、活動についてお話をお聞きしました。

4年前の開始当初、初回参加者は3名と低い認知度だったのだそう。自由参加であるという特性上、周知方法には気を配っているのだと川上さん、近藤さんは言います。

「強くアピールしてしまうと、『参加しなきゃいけないものなのかな』と思わせてしまう可能性があります。そのため、告知後は各園の園長先生から知らせてもらう程度です。あとは口コミやリピーターで参加者が年々増えていきました」(近藤さん)

3人とも、実際に参加するなかで楽しさを実感している一人でもあります。家族で参加している近藤さんと石川さんは、連れていく子ども、大人、双方に良い効果があると感じているのだそう。

「特に都市部に住む人は、自然に触れ合う体験機会があまりありません。田植え体験では、大人も泥まみれになったり水田の横にある用水路で足を洗ったりと、童心に帰った気持ちで楽しめるのがいい経験になりますね」(石川さん)

田植えの様子
一束ずつ丁寧に植えていく

体験の幅を広げるため、昨年は田植えしか行わなかった内容をリニューアルし、今年は苗を植える目印となる線引きから行うことにしたのだそう。

線引きに挑戦
線引きに挑戦!歩きづらさと重さで想像以上に難しい

水の少ない泥の中を、ガジを持ってまっすぐ線を引くのは至難の業。自然と声をかけ合って協力する雰囲気が自然と生まれました。

コミュニケーションが生まれるのは、田植えの最中も同じです。自分の苗がなくなると、前後の人から分けてもらったり、畝にいる職員から投げてもらったりしながら作業を進めます。こうしたやり取りは、指示されて行われているのではなく、自然に生まれているものです。

石川さんは、「いたずら心から、あえて少し取りづらいところに投げる職員もいます。取ろうとして尻もちをついて泥だらけになってしまう職員も。笑いがあふれ、初対面であっても一気に距離感が縮まる時間になりますね」と茶目っ気たっぷりに語ってくれました。

泥の中でバランスを取るのは大変!
泥の中でバランスを取るのは大変!

川上さんや近藤さんは、大変な作業を行う時間を共有することに非常に有意義さを感じていると言います。疲れ切ったときに垣間見せる素顔や行動から、これまで知らなかった一面を知ることが、職員同士の仲が深めるきっかけになっているのです。大変さを乗り越えた経験や、職員が自ら体験する「食育」は、体験や食育を重視するどろんこ会グループでの子育て(保育・療育)にも活かせます。

炊飯中
南魚沼に昔から伝わる「ぬか釜」の飯炊き
おいしいごはんを食べると、秋の収穫がより楽しみに
おいしいごはんを食べると、秋の収穫がより楽しみに

一生懸命がんばったご褒美に待っているのは、南魚沼のおいしいごはん。夜には名産品である日本酒が振舞われることもあるのだとか。

「疲れたから早く寝たい人は寝てもいいですし、お酒を楽しみたい人は楽しんでもいい。理事長が希少なお酒を持参してくれることもあり、立場関係なくフラットに楽しめるどろんこ会ならではの様子が垣間見られます」(石川さん)

「本部職員はなかなか現場の職員と顔を合わせて話す機会がありません。MTM48の活動を通じて直接話す時間をもつことで、それ以後のやり取りにもいい変化をもたらしてくれているように感じます」(近藤さん)

休憩中
田植え後、用水路で一休み

回を重ねるごとに、「今年の告知はまだですか?」という問い合わせもくるようになりました。「一度参加するとやみつきになると思います」と近藤さんは言います。

体験型の研修は、楽しむなかで多くのことを吸収できる時間です。子どもたちへの体験の場を大切にするどろんこ会だからこそ、まずは職員に体験の機会を。これからも、肩肘を張らずに学べる時間を作っていきます。

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