発達支援つむぎ 新羽「子ども同士の関わり〜『生きる力』コミュニケーション力を育む〜」
2025.10.03
#発達支援
発達支援つむぎ 新羽ルームは併設する保育園の園児と活動を共にする中で、子ども同士のやり取りを大切にしています。つむぎを利用している子どもたちの中には、言葉の発達がゆっくりな子やコミュニケーションの取り方が分からない子と様々な子どもたちがいます。

毎日園児と一緒に過ごし、子どもたちが対等にやり取りをする中で子ども同士の物の取り合いは日常茶飯事です。物を取られて泣いてしまう子もいれば、取り返そうとして喧嘩になることもあります。私たちスタッフはそんな子ども同士のやり取りを止めずに見守ります。そして、双方の気持ちを言葉で代弁したり、他児の使っているものが欲しい時にどのようにしたら良いのかを見本を示しながら伝えたりしています。時には併設する保育園児が、「貸してって言わないとだめだよ」と言葉をかけながら喧嘩の仲裁をしてくれることもあります。

このように子ども同士のやり取りを繰り返していく中で、以前は「貸して」と言えずに他児の物に手を伸ばしていた子が水遊びのシャワーホースを使いたい時に、ジェスチャーを交えて「貸して」と相手の返事が聞けるまで粘り強く交渉をする姿が見られました。そして貸してもらえた時には笑顔がこぼれ、「ありがとう」と頭をさげてお礼を言っていました。スタッフはこのように子ども同士のやり取りが上手く行った場面では、双方を褒める言葉をかけます。すると褒められることで自信になり、やり取りが上手になっていくのです。

散歩先の斜面広場では、はじめは大人と一緒に2人で斜面滑りを経験して楽しさを知ることから始めますが、気づけば3人、4人と少人数で楽しめるようになっていく姿が見られます。子どもが1人で滑れるようになるとスタッフはブルーシートの大きさを少しずつ広げていきます。すると、ブルーシートに乗りにくる子どもが1人、2人と増えていき一緒に滑る人数も増えていきます。
子どもたちから「もう1回」「今度は3人で」「今度は先生が乗ってみんなで引っ張ろう」と声が上がり、友だちと一緒に遊ぶ楽しさに気づきます。遊びの道具にちょっとした工夫をすることや、安心できるスタッフがいつも近くで見守ることで不安なく小集団遊びを楽しめるようになっていく様子が見られます。こうした日々の子ども同士のやり取りや関わる経験を積み重ねて、個人から少人数、集団へと少しずつ遊びの幅を広げて他者との関わり方を身につけていきます。つむぎ 新羽ルームでは、異年齢保育を中心とした保育園が併設されているからこそできる、多くの子どもたちとの様々な関わり合いの中で「生きる力」として必要なコミュニケーション力を育む支援をおこなっています。
文:発達支援つむぎ 新羽ルームスタッフ
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