質の高い保育への第一歩。チームワークを学んだ新卒職員の「かまど作り」

2020.10.01

#保育#採用

南魚沼どろんこ保育園

2017年に開園し、4年目を迎えた南魚沼どろんこ保育園(新潟県南魚沼市)。今年4月に新たに4人の新卒職員を迎えました。「チーム作りの一環として、まずは新人同士、仲良くなってほしい」と考えた若杉園長が思いついたのは「かまど作り」。なぜ「かまど作り」だったのか、新卒職員は「かまど作り」を通して何を経験して学んだのか、若杉園長と新卒職員4人に話を聞いてみました。

質の高い保育に不可欠なチームワークを学ぶ「かまど作り」

かまど作りを新人メンバー4人に任せた意図について、若杉園長は「チームワークのきっかけにしたかった」と語ります。

「質の高い保育を提供するためには、チームワーク、つまり職員が力を合わせることが非常に重要です。チームワークを高めるために、まずは新人同士で仲良くなってほしいと思い、4人でできる取り組みをずっと考えていました。そこで思いついたのが、かまど作りだったんです」

元々、かまどを作りたいと思っていたと話す若杉園長。しかし、一部材料を揃えながらも、なかなか作業に着手できずにいたのだそう。かまどが欲しかった理由について、若杉園長は次のように語ってくれました。

豊かな自然に囲まれた南魚沼どろんこ保育園
豊かな自然に囲まれた南魚沼どろんこ保育園

「どろんこ会では『火』・『水』・『土』に触れる体験を大事にしています。南魚沼どろんこ保育園は、近くに小川が流れていたり、田んぼがあったりと『水』と『土』には恵まれていますが、『火』を扱える場所はありませんでした。『火』を扱う場所は人の手で用意しなければ得られないため、その場を作りたかったんです」

「いつか作りたかった」かまど作りを新人たちに任せようと思った理由には、「無いからできない」ではなく「無ければ自分たちでゼロからつくる」気持ちを持ってほしい若杉園長の思いもありました。

暑い中、セメントを塗りながら煉瓦を重ねていく地道な作業が続いた
暑い中、セメントを塗りながら煉瓦を重ねていく地道な作業が続いた

一方、若杉園長から「かまど作り」を依頼された新人メンバー4人は、作り方も分からない中、最初は戸惑いや不安が強かったといいます。

「まずは、もともと園にあった耐火煉瓦のサイズを測って、全部で何個必要なのか、何個足りないのかを計算しました。他に必要な材料や道具についても、ネットを駆使していろいろと調べました。」(田邉さん)

足りない材料があれば、買い足すことも許可されていた4人。しかし、実際に園で用意した耐火煉瓦だけでは足りないと分かった時には、すぐさま買う判断をせず、あるメンバーが園長も驚く見事な行動力を発揮したのだそう。

「会社に煉瓦がいっぱい余っているという友人がいて、30個くらい分けてもらえることになったんです。煉瓦は友人にも協力してもらってトラックで運びました」(橋本さん)

放置して固まってしまったセメントとスコップ
放置して固まってしまったセメントとスコップ

こうして暑い最中、汗を流しながら、時には人の助けを借りながら協力し合って作業を続けた4人。その過程には失敗もありました。

「ある日、お昼にセメントを使った作業をしたのですが、続きを夕方にするつもりができなくなってしまって。セメントの残りをそのまま放置してしまったんです。翌朝、セメントがガチガチに固まってスコップが取れなくなっていました。『どうしよう、やっちゃったな』と落ち込みましたね」(橋本さん)

そんな失敗に対して、若杉園長は「失敗するのは当たり前。むしろ、そうした失敗から学ぶことが次へのステップになると思っています」と見守ったのだと言います。

さらに、4人には最後にもうひと苦労あったそう。

「網を置くための出っ張り部分を作ろうとしたら、大きい煉瓦が足りなくなってしまって。みんなでどうするか相談して、細い煉瓦を2個くっつけて作ることにしました。でも、それがなかなかくっつかなかくて…。本当に大変な作業でした」(田邉さん)

かまど作りを通して得られた達成感

立派なかまどがついに完成!
立派なかまどがついに完成!

こうして、何度も失敗しながらも最後まで諦めずにかまどを完成させた4人。かまど作りについての感想を、以下のように語ってくれました。

「最初は完成させられるのか不安でいっぱいでしたが、みんなで試行錯誤しながら作れたのは、すごくいい経験になりました」(坂大さん)

「これまで大きなものを作った経験がなかったのですが、ちょっとずつ出来上がっていく過程が楽しかったですし、みんなと協力してできたのがよかったです」(林さん)

「みんなと工夫しながらひとつのかまどを作れたのがいい思い出になりました。これから冬に向けて、壊れないように念のため雪囲いを作ろうか、それとも大きい分厚い板をかまどの上に乗せようかと対策を考えているところです。他にも、流しそうめんができる竹のスライダーなど、かまど以外のものも作ってみたいですね」(橋本さん)

「これまでは声を掛けるときに少し遠慮してしまうところがあったのですが、一緒にかまど作りをしたおかげで、『あれしてね』『これするね』といった日々の声掛けがしやすくなりました。あとは、できないと思ってしまうことでも、みんなで協力すればできると思えるようになりました。かまど作りには大変なところもあったのですが、これから子どもたちと一緒に、何を作ろうかと楽しみでたまりません。とうもろこしやお餅、ピザも焼いてみたいです!」(田邉さん)

かまど作りを通してチームワークができた様子の新人メンバー4人。周りの人の協力も得ながら、自分たちで調べ、試行錯誤を繰り返し、失敗を乗り越えて完成させた達成感の大きさが伝わりました。

アイデアを活かせる保育者に

若杉園長は、完成したかまどについて「この園の自然豊かな風景になじむ、すごく素敵で立派なかまどができました」と大絶賛。想像を超える出来映えだったと言います。

「作ってくれたかまどは空気穴からしっかり空気が入って、すごくよく火が燃えるんです。子どもたちと一緒に使える日がくるのがとても楽しみです」と期待に胸を膨らませた様子で語ってくれました。

この空気穴のおかげで火がよく燃える
この空気穴のおかげで火がよく燃える

また、新人メンバーに対しては、「みんなで協力してゼロから作りあげてくれたことは本当に立派でしたし、とても感謝しています。チームワークを高める意味でも、とてもいい経験になったのではないでしょうか。これからも『ほしいものが手に入りづらいなら、そこで諦めずに自分たちで考えて作ってみる』姿勢を忘れずに、アイデアを活かせる心豊かな保育士になっていってもらいたいですね」と語ります。

完成したかまどに興味津々の子どもたち
完成したかまどに興味津々の子どもたち

新人職員4人が「かまど作り」に必要な情報をインターネットで調べあげたのは、今の時代ならでは。すぐに知識が手に入る情報社会だからこそ、得た情報から「自分で考え、判断し、行動する力」が大人にも子どもにも求められます。そのためにはやはり「経験して知る」ことが欠かせません。4人が、インターネットで得た情報から自ら創意工夫して「かまど作り」を実践した経験は、これからの保育にも活かされていくことでしょう。

※職員の熱中症予防のため、屋外では適宜マスクを外しています。

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