作業療法士インタビュー 保育と発達支援で専門性を活かす挑戦

2019.03.14

#採用

採用インタビュー

どろんこ会グループが運営する児童発達支援事業所「発達支援つむぎ」には、保育士、公認心理師、臨床心理士、臨床発達心理士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、その他様々な専門資格を持った職員が働いています。今回は、宮下どろんこ保育園(千葉県君津市)に併設されている発達支援つむぎ宮下ルームの作業療法士の浅野さんに、どろんこ会グループへの転職や保育園併設の発達支援つむぎで、どのように子ども達の保育・療育に関わっているのかをインタビューしました。

作業療法士の浅野さん
作業療法士の浅野さん

保育を学びながら、作業療法士の専門性を活かす支援に挑戦

–どろんこ会グループの発達支援に転職したきっかけは?

学校卒業後、主に脳血管障害を抱える患者さんの回復期のリハビリ病棟で働いていました。ほんとうは発達支援に興味があったのですが、その時に君津市周辺に児童分野での新卒募集がほとんどなかったので、まずは成人の分野で仕事をはじめました。リハビリ病棟での勤務が6年ほどになり、転職を考え始めた時に、ちょうど2018年5月に開所するつむぎ宮下ルームの求人を見つけたんです。どろんこ会のセンス・オブ・ワンダーに興味を持ったことと、通っていた専門学校の近くで馴染みのある環境だったこともあり、転職を決めました。

–毎日の仕事や一日の流れを教えてください。

子ども達や保護者の方が気持ちよく過ごせるように、園の掃除を行うことから朝が始まります。子ども達を出迎えた後は、保育園の園児と活動を共にするので私もずっと保育に入ります。給食もつむぎの子ども達だけでなく、園児とも混じり合いながら一緒に食べています。食事中、子ども達は活動中には聞けない話をたくさんお話してくれるので楽しいですよ。

給食が終わると、午後はつむぎのみの個別指導やグループ指導の時間になります。1時間ほど活動して子ども達はお迎えが来るので、保護者の方に今日一日の様子をお伝えして活動終了となります。その後に休憩を取って、子ども達一人ひとりの振り返りや職員同士の情報共有をしています。

–保育中はつむぎの子ども達にどのように関わっているのですか。

つむぎの子ども達だけにべったり張り付くことはありません。友達同士のやり取りを大事にするために、あえて少し離れた場所で保育園の園児と遊んだり、給食を食べたりして様子を見守っています。こうしたことができるのも、保育園の職員と話し合って、連携しているからだと思います。

園児と遊ぶ浅野さん
保育園の園児とも一緒に遊ぶ浅野さん
園児と給食の準備をする浅野さん
保育園の職員と連携して給食の準備も行う

–入職当初と今と、何か自分の中で変化したことはありますか。

初日から2ヶ月目ぐらいまでは、とても葛藤していました。保育知識もなければ実技もない。作業療法士として、ここでは何を必要とされているのかを自身の中で見出すのに時間がかかりました。焦る自分がいる一方で、つむぎの子ども達が成長していく様子を目の当たりにしたり、つむぎの他ルームの職員の話を聞いたりすることで、だんだんと視野を広げることができてきました。他には、前の職場より、笑うことや悩むこと、感動することは確実に増えました。

つむぎの活動で読み聞かせも行う浅野さん
つむぎの活動では手遊びや読み聞かせも

–今後の目標について教えてください。

何かを成し遂げたいというよりも、今はもっと勉強したい気持ちが強いです。正直、手助けをするリハビリとは違って、大人が子ども達の手助けを『どこまでやっていいのかな』と、保育の中で悩むことは多いです。保育園の職員は泣いている子がいると、まずお話をじっくり聞いて気持ちが切り替わるのを待ちますが、私は泣き止むようにあやしてしまっていることが多いかもしれない。保育についてもっと学ばないといけないと思っています。

作業療法士として専門性を活かすという点では、発達性協調運動障害について勉強したり、地域にある総合病院の君津中央病院や亀田病院など、医療機関との連携を考えたりしています。病院で受けた検査の医学的な情報を共有いただくことで、つむぎ宮下ルームでそのお子さんを受け入れる時に、医学的な情報を私が理解して支援内容に活かしていきたいと思っています。ほかには、卒業した専門学校が近いので、学生の実習や見学受け入れなど、学校とも連携していきたいです。

多様な子ども達と関わりながら、作業療法士の専門性を活かす

保育園に併設された発達支援つむぎ宮下ルームでは、子ども達を「保育」と「療育」とで分けるのではなく、多様な子ども達が混ざり合い、「全ての大人が全ての子どもを育てる」子育てに取り組んでいます。作業療法士の浅野さんにとっては、前職とは全く違う分野で、どう作業療法士の専門性を活かすのか、入職して間もない頃は戸惑いや葛藤の日々でした。

でも、様々な子ども達、保育園の職員と一緒に生活する中で、学ばなければならないことだけでなく、自身の専門性を活かせる支援や地域連携へと視点が変わってきた浅野さん。多様な子ども達が育つ場は、職員自身の成長にもつながっているようです。

発達支援つむぎ 宮下ルームの詳細を見る

「子育て」で未来を変えませんか?

訓練ではなく、子ども達の「やってみたい」から広がる発達の可能性を大事にし、子どもがやりたい遊びや様々な本物の体験を通した療育を行っています。 保育士、臨床心理士、公認心理師、臨床発達心理士、言語聴覚士、作業療法士、社会福祉士など、想いのある方からの応募をお待ちしています!

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