新潟県南魚沼市の林市長が東大和どろんこ保育園を視察 インクルーシブ保育を軸とした地域創生へ
9月29日(火)、新潟県南魚沼市の林茂男市長が、認可保育園と児童発達支援センターが一体となった東大和どろんこ保育園・子ども発達支援センターつむぎ 東大和(東京都東大和市)を訪問し、インクルーシブ保育の実践現場を視察されました。
今回の視察は、南魚沼市とどろんこ会グループによる23年間にわたる交流が背景にあります。これまでの歩みをさらに発展させ、地域活性化と持続可能なまちづくりにつなげていくため、2026年9月2日に「包括連携協定」を締結しました。
【プレスリリース】南魚沼市 × どろんこ会グループ、23年の歩みを経て「包括連携協定」を締結 ~保育・農業・狩猟・雇用が循環する新たな地方創生モデルの実現へ
障害の有無や年齢を超えて共に育つ空間づくり
まず施設の特徴である壁のない広々とした空間をご覧いただきました。全ての子どもたちが自然に行き来しながら過ごせる開放的な室内をはじめ、縁側や園庭など、子ども同士の交流を生み出す工夫について宮澤施設長から説明を行いました。

こうした空間づくりの背景には、子どもたちが「違い」を意識することなく、日常の中で自然に関わり合うことを大切にする理念があります。障害の有無や年齢にかかわらず同じ空間で過ごし、遊びや生活を共にする中で、子どもたちは互いを一人の仲間として受け入れていきます。
大人が「障害の有無」で線引きをするのではなく、日々の関わりを通して相手を知り、自分とは違う特性や得意・不得意を自然と理解していく。その積み重ねこそが、互いを認め合い、共に成長することにつながります。
説明を受けた林市長は、子どもたちが違いを特別なものと捉えずに共に過ごす環境の重要性に深く共感し、インクルーシブ保育への理解を深められていました。
一人ひとりに寄り添い、スタッフ全員で子どもを支える体制
施設見学後の意見交換では、職員体制、行政との連携などについて意見を交わしました。

さまざまな子どもたちが一緒に過ごす中で、個別のサポートが必要な場面への対応について問われた宮澤施設長は、「子どもの状況や活動内容に合わせて、必要なタイミングで柔軟にスタッフを配置している」と回答。さらに、「特定のスタッフだけが担当するのではなく、スタッフ全員で一人ひとりの子どもを見守ること」を徹底していると説明しました。固定的な1対1の支援に縛られず、その時々の子どもの様子や集団の状況に合わせてスタッフ同士が連携し、柔軟に対応しています。
また、子ども発達支援センターつむぎ 東大和と東大和どろんこ保育園を併用する子どもたちへの支援方法についても質問が挙がりました。宮澤施設長は、児童発達支援の専門スタッフと保育士がそれぞれの専門性を生かして日々の様子を細かく共有し、支援につなげている取り組みを紹介。一体型の施設だからこそ、日常生活の自然な関わりの中で子どもの姿を継続的に観察・把握できる強みを伝えました。


インクルーシブな環境をまちの魅力に
今回の意見交換では、施設の運営にとどまらず、インクルーシブな環境を生かしたまちづくりについても意見を交わしました。
障害の有無だけでなく、国籍や文化など多様な背景を持つ子どもたちが、それぞれの違いを受け止め合いながら共に暮らす空間。その中で自分の気持ちを伝え、相手の思いを知る体験を重ねることが、他者を尊重する心を育みます。宮澤施設長は「こうした環境で育った子どもたちは、他者との関わり方を自然と学び、誰に対しても優しく接することができるようになる」との考えを述べました。
こうした保育園と発達支援センターが一体となったインクルーシブな環境そのものを、子育てしやすいまちの特色として位置づけるアイデアも議論されました。自治体と民間事業者が手を取り合い、地域の新たな魅力として発信していく可能性について有意義な意見が交わされました。
今後も南魚沼市との固い絆を生かし、双方の強みや地域資源を分かち合いながら、持続可能な地域の未来に向けた新たな価値を創出してまいります。
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