発達支援つむぎ 新羽「いろんな音の違いを感じよう」

2023.08.04

#発達支援

発達支援つむぎ 新羽ルームでは、6月に「いろんな音を感じよう」というテーマで、体験学習を行いました。

一人ひとりに、色々な物を叩いてみるためのバチとビンゴカードを1枚ずつ配りました。子どもたちと一緒に竹林からいただいてきた様々な形の竹のほか、園庭にある色々な物をバチで叩いてみます。耳をすますと自然に聞こえてくる友だちの声や風の音なども親子で探してもらいました。そして、見つけた音がどんな風に聞こえたか、言葉や擬音語で表現することにもチャレンジしました。吊るした長い竹、細い竹、園庭にあるベンチ、タイヤ、おもちゃなど様々な物を保護者に誘われながら叩きます。音を聞くよりもバチで叩く感覚を楽しむ子や音の違いを楽しむ子がいました。

竹をたたく子ども

叩く以外にも水たまりに石を拾って落としてみる子もいました。「どんな音がする?」という問いかけに、考えて「海の音がする」とステキな表現で教えてくれました。

水の音を楽しむ子ども

水道ではスタッフが蛇口の下に鍋を置くと、音の大きさに「おーっ」と声をあげて驚いていました。ペットボトルに水を入れて叩いてみたり、思い思いに音探しをしたりして楽しみました。

蛇口から水を出す子ども

ゴムの付いたバチと竹のバチで土管を叩き、スタッフに音の違いを聞かれると、音に耳を傾けて、聴き比べていました。弱く叩いた時と強く叩いた時の音の違いも試していました。 手作り楽器では、ペットボトルのマラカスの中身の量の違い、動かす速さでの音の違いにも気づきました。

土管の音を確かめる子ども

園で飼育しているヤギの声、友だちの声、お父さんお母さんの声も聞こえます。スタッフに「何か喋ってみて」と言って声を確認しようとする子もいました。「風の音は聞こえるかな?」とスタッフに聞かれ、耳をすましている場面もありました。 室内では、ペットボトルのマラカスや紙皿で、でんでん太鼓の作成に取り組みました。ペットボトルの中身の量を多くしたり、少なくしたり、音の変化を聞きながら作っていました。

親子で色々な物を叩きながら、「これってどんな音?」、「カンカン、コンコンの音はどれかな?」など音を言葉で表現するきっかけ作りとして、ビンゴカードに丸をつけてもらいました。また、変わった音の表現をした時には空欄に書き込んでもらいました。大人には「カンカン」と聞こえた音も、子どもが表現すると「カンカン、キーン」だったり、「どんな音?」と言う質問に「竹を叩いた音」「海の音」「波の音」「土管の音」と擬音語ではなく、動作や物そのものを言葉で表現する子が多かったです。 耳にした音を言葉で表現することは、意外と難しく、保護者の方々からも「音を表現する擬音語って結構、大人でも難しいですね。」と改めて感じていただいた言葉も聞かれました。

音は生活の身近なところにあるものなので、継続的に音遊びを楽しみながら、音の大きさの違いや叩く力の強弱などを感じ、音を言葉で表現すること、音に耳をすまして他者の話に耳を傾け、注意深く聞けるようになることに繋げていきたいと思います。

また、他者とコミュニケーションを取りたい時に強く押したり、叩いたりしてしまう場面では、大人は力加減を言葉で伝えることが多いですが、力加減とはどういうことなのか、遊びの中で体験し、コミュニケーションに繋がっていきます。これからも、楽しく遊びながら、色々な体験を通して子どもたちの五感が育っていくような支援をしていきたいです。

文:発達支援つむぎ新羽ルーム職員

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