発達支援つむぎ 桶川「すみ(墨)のせかい 」

2022.02.07

#発達支援

1月、発達支援つむぎ 桶川ルームでは、書道の道具を使って活動しました。職員が大きなすずりに水を入れて、固形の墨でする様子を見せると、子どもたちは興味津々で見つめていました。

すずりで墨をする様子

最初は透明だった水が、墨をすることで、だんだん濃くなっていきます。その変化を見て子どもたちは「やりたい!」と積極的に道具に手を伸ばしていました。すずりに勢いよく水を入れたり、力任せに墨をすったりすると、すぐに水があふれてしまいます。活動の中で子どもたちは力のかけ方を少しずつ調整するようになって、好きな濃さの墨汁を作ることができました。

紙は、通常の半紙の他に、障子紙を使って様々なサイズ、筆の太さも様々なものを用意しました。墨汁を散らしたり、大きな筆でいろいろな形や文字を書いたり、思い思いに表現しました。

筆を使って自由に表現する子ども

年長児のグループ活動では、職員が書く様子を見て、同じように線を書くことにチャレンジしました。完成形を見せずに、真っ白の半紙に職員が1本ずつ書く手本の通りに書きます。

子どもの作品

1本の線を書くだけでも、「注目する」、「指示を聞く」、「動きを見る」、「筆で書く」等、同時にいくつもの行動をしています。初めてのチャレンジでしたが、指示を聞いて、手本の動作に集中して取り組むことができました。

その練習が終わってから、自分の名前を書きました。筆で大きく書くと、鉛筆で書く名前とはまた違った味わい深い作品に仕上がりました。

子どもたちは書き上げた作品に朱色の「つむぎ」のスタンプを押して、「できた」と達成感を味わっていました。

子どもたちの作品

保護者の皆さまからも「小学生の頃、書いたことを思い出しました」「家で書きたくなりました」「筆ペンを買って帰ろうかな」等の感想をいただきました。

大人にとっても墨のにおいや筆の感触、書と向き合う時間は、静かな非日常が味わえたり、童心にかえることができたりといった癒しとなるのかもしれません。

今回「すみ(墨)のせかい」 に触れたことをきっかけに、興味関心や会話の幅が広がるとうれしいです。私たち職員も今回の支援を通して、墨の魅力を再確認できました。広く体験していただける機会を今後も考えていきたいと思います。

文:発達支援つむぎ 桶川ルーム職員

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