発達支援つむぎ 新羽「散歩の一コマ」
2025.07.04
#発達支援
発達支援つむぎ 新羽ルームでは、戸外活動を中心に支援を行っています。つむぎ 新羽ルームの近くには新羽丘陵公園があり、丘陵の斜面や広場には四季折々の草花や昆虫などが生息しています。 自然豊かな環境の中で育まれる子どもたちの成長のエピソードをご紹介します。

自然物を使った見立て遊び
石段の上をテーブルに見立て葉っぱを並べるAさん。傍で見守るスタッフの手に「はい」と葉っぱを配りました。スタッフが「アムアム」と食べる真似をし「これも どうぞ」と、ヘビイチゴをテーブルに置くと、笑顔になりヘビイチゴと葉っぱを掴み「どうぞ」とお返しをしてくれました。
「お代わりください」「こちらのをください」とスタッフが言葉と指差しで伝えやり取りを促すことで、色とりどりの葉っぱや木の実が並ぶお店屋さんの見立て遊びが続いていきました。

葉っぱの団子屋さん
別の場面では、Bさんが最初にスタッフを誘い一緒に葉っぱとどんぐりできびだんごを作っていると、「お餅屋さんごっこしよう」とやりたいことを思いつきました。スタッフと一緒に大きな葉っぱで柏餅やみたらし団子を次々に作りました。スタッフと楽しそうに遊んでいる様子に興味を持ったCさんが「おいしそう」と近づいてきて、一緒に見に来たDさんはその状況から「団子」と言葉にして遊びに参加していました。
Bさんからの「いらっしゃいませ」の呼びかけでお店屋さんごっこがスタートすると、Dさんが食べる真似をして「美味しい」とBさんに応えていました。スタッフもそっと見守り参加している中で、さらに遊びが広がっていきました。

思いやりの気持ち・異年齢
年少のEさんが「お茶」と伝えるも自分のコップが分かりません。 年長のFさんが「僕も飲みたい」と自分のコップを見つけお茶を注いでいました。FさんはスタッフからEさんが困っている状況を伝えられると、名前を聞き他児と協力してコップを探してくれました。しかし、Eさんは大きなピッチャーから自分で注ぐことができません。スタッフから「Eさん困っているのかな」と知らされ、気づいたFさんが「僕の後で入れてあげる」と告げ、自分が飲み終えた後に注いでいました。
周囲の状況を知らされることで、誰かのために手を貸す思いやりの心へとつながっていきました。
子どもたちはスタッフとの遊びを通しやり取りの経験を積み重ねてきたことで、他児の遊びに興味を持ち参加する場面が増えています。その中で子ども同士の関わりへとつながり遊びも広がっていきました。そして、スタッフや友だちとの共通イメージを持って遊びを展開させる中で、誰かのために何かをしたいという心も育まれているように思います。
人とのやり取りの気持ちを育てていけるように、子ども一人ひとりが好きな遊びを展開できる工夫や子どもの成長に寄り添うような支援をこれからも続けていきたいと思います。
文:発達支援つむぎ 新羽ルームスタッフ
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