発達支援つむぎ 駒沢「一年を振り返って」
2025.03.12
#発達支援
まだまだ寒さの続く日々ですが、今年度も残すところ2か月となりました。年度初めからの一年を振り返ると子どもたち一人ひとりの成長が感じられる今日この頃です。
発達支援つむぎ 駒沢ルームでは、併設している駒沢どろんこ保育園の子どもたちと日中、一緒に活動します。毎日一緒に生活を積み重ねることで、子どもたちの関わりに少しずつ変化が見られています。
初めは友達と手を繋いで歩くことが苦手だった子が自分から友達と手を繋ぐようになったり、散歩の帰り道に「どんな色が好き?」「赤!」と元気に歌って保育園まで歩き切る姿が見られたりするようになりました。また、大人の傍を離れられず不安そうにしていた子も、友達と過ごしていく中で子ども同士の理解が深まり、大人がいなくても子どもたちだけで一緒に遊ぶことも増えてきました。
子どもたちは遊びの中で、好奇心や探求心、工夫すること、創造することなど、たくさんのことを学んでいきます。友達と遊ぶことで一緒に遊びを創り出す楽しさや、協力したり相手を思いやったりする気持ちも育んでいきます。例えば、おままごとをしている様子を見ていると、「○○ちゃん、これ持ってて」「○○くん、これ混ぜてね」など役割分担的な会話も聞こえてくるようにもなりました。


そんな子どもたちの成長を感じながら、私たち大人が子どもたちから学ぶことも多々あります。今回は、「無意識のうちの思い込み」についてお伝えします。
3歳児クラスでクッキー作りをした時のことです。それまで何度か調理活動をしたことのあるAちゃんですが、あまり興味を示さず「調理活動はあまり好きではないのかな?」という印象でした。クッキーの生地作りをしている段階でもあまり興味を示さなかったAちゃんだったのですが、成型・型抜きの段階になると見よう見真似で上手に綿棒・型を使ってクッキー作りの活動に参加することができました。


過去の調理活動の様子から、スタッフは知らず知らずのうちにAちゃんは調理活動には興味がないという認識になってしまっていたということに気付きました。
これはあくまで一例にしか過ぎないのですが、人それぞれ、育つ環境も経験も違うので、無意識のうちに「○○は△△だろう」というような思い込みがあるのではないか?ということに気付きました。
自分は常識だと思っていることが、他者からすると常識ではないこともあるかもしれません。「人参は何色?」と聞かれたら、多数の人は「オレンジ」と答えるかもしれません。でも、紫色の人参もあることをご存じでしょうか?言葉やものの捉え方、価値観はそれぞれだということです。
みんな違って当たり前、自分と違う人がいて当たり前と認め合い、お互いを受け入れ尊重し、時に助け合いながら自分らしくいることの大切さを改めて認識しました。
つむぎ 駒沢ルームは、併設園である駒沢どろんこ保育園と共にインクルーシブ保育をしています。一年を振り返ると、子どもたちの成長はもちろんですが、私たち大人も日々子どもたちと過ごしていく中で学びもたくさんありました。これからも、子どもたちの姿から気付いたこと、学んだことを活かし、真のインクルーシブを目指していきたいと思っています。
ご利用されたい・ご相談されたい・ご興味を持たれた方は、いつでもつむぎ 駒沢ルームまでご連絡ください。お待ちしております。
発達支援つむぎ 駒沢ルーム
電話:03-6432-2071
場所:東京都世田谷区深沢2丁目19-14 サンライズ会館 2階
文:発達支援つむぎ 駒沢ルームスタッフ
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